あのころ通信(2023年冬号)

季節のおすすめコーヒーについて

ペルー「サン・フェリペ」(シティロースト)

気候もすっかり冬らしくなりホットコーヒーが美味しい季節ですね。この冬におすすめコーヒーとしてご紹介するのは、ペルー「サン・フェリペ」というコーヒーです。ペルー北西に位置するカハマルカ県ハエン郡サン・フェリぺ地区の生産者グループが生産したコーヒー豆の中でもとりわけ優れた生産者のものだけを採用した高品質ロットです。標高2000m〜2300mの非常に高地の農地で育ったコーヒーであるだけにしっかりとした濃縮感を感じることができるコーヒーです。
テストローストを重ねた結果、ペルーの甘みが一番分かりやすく前に出てきたシティローストでご用意させて頂いております。
とにかく甘みに特徴のあるコーヒーで、ダークチェリーのような深みのある甘みと同時にしっかりとしたコクもお楽しみ頂けるコーヒーに仕上がっています。是非とも、この機会にペルーのコーヒーのポテンシャルを感じて頂きたいと思います。

珈琲家コラム

お家で美味しくコーヒーを淹れる方法 <第2回>

 冬といえばホットコーヒーの季節ですよね。年末年始、クリスマスやお正月でコーヒーをお家で淹れる機会も増えることと思います。秋号ではハンドドリップの時のお湯の温度についてお話致しましたが、冬号では、ハンドドリップする際の「コーヒー粉の量」についてお話致します。
 ハンドドリップでの抽出では、まずドリッパーにコーヒーの粉を投入しますが、この時に目分量やスプーン何杯のような形でざっくりと入れているケースがあるかと思います。ただ、ここでひと手間!毎回、コーヒーの粉をキッチンスケール(調理用はかり)で計ってみてください。これだけで毎回同じくらいの濃さに仕上げることができるのです。ハンドドリップにおいては、使うコーヒーの粉が多ければ多いほど濃度が濃くなり、少なければ少ないほど濃度は薄くなります。目分量で抽出すると淹れ方は同じでも、実際にはコーヒー粉の量が多かったり少なかったりしていて毎回濃度が違ったコーヒーが抽出されてしまっており「なんだか味が安定しないなぁ」ということになっている可能性があります。
 では、どのくらいのグラム投入すれば良いのかというお話ですが、これは皆様のお好みにもよりますので、一概にこの量を投入すれば良いですよとは言えませんが、目安として当店の喫茶スペースでご提供している基準を以下の表に記します。

杯数抽出するコーヒー液の量(ml)使用するコーヒー粉の量(g)
<しっかりめ>
使用するコーヒー粉の量(g)
<軽め>
1杯分1802015
2杯分3603123
3杯分5404231
4杯分7205349


 当店ではご指定がない限りは<しっかりめ>の量で抽出してご提供しております。1杯分(約180ml)を抽出する際に20gのコーヒー粉を使用し、抽出する杯数が一杯増えるごとに11gを足していく形になります。あっさりめがお好みの方は、<軽め>の量でトライしてみてください。こちらは1杯分(約180ml)を抽出する際に15gのコーヒー粉を使用し、抽出する杯数が一杯増えるごとに8gを足していく形になります。ここら辺の数字を基準にお好みで足し引きしながら、ご自身の好みの濃度を模索してみてください。こういう模索もハンドドリップの楽しみのひとつです。是非とも自分好みの自分だけの特別な一杯、探求してみてくださいね。
 それでは、この冬もひと手間で素敵なコーヒーライフを!